これまでに見てきた基礎知識と事例から、10年以上存続できている無修正の有料アダルトサイトがある理由がお分かりいただけるかと思います。
下記の要素を全てクリアしているのです。
- 日本ではなく、無修正エロがわいせつにならない国に法人がある。
- 無修正がわいせつにならない国にサーバーを置いている。
- 更新やメール対応などの運営も現地法人で行い、日本では行っていない。
- リスクが高いコンテンツを扱わない。(児童ポルノ・獣姦・暴力系など)
- 法人が所在している国の法令を遵守している。
完全な海外運営サイトですね。
売上の不調や、内部のごたごたで突然閉鎖したサイトもありますが、国内で違法に運営していて逮捕され、閉鎖となったサイトは、表面的には海外運営をうたっていましたが、ふたを開けてみれば海外に法人もなく、海外サーバーを借りているだけで、国内で動画を編集してFTPでアップロードしていたり、ユーザーサポートを行っていました。
このようなところは退会申請が分かりにくくなっていたのも特徴で、典型的な詐欺まがいサイトと言えます。
たまに日本を市場としている無修正エロサイトはダメだと言われますが、そうなのであればFC2は完全にアウトですし、カリビアンコムのように10年以上も継続して運営を行えるはずがありません。
単純に違法かどうかと言う話であれば、違法なわいせつ物陳列サイトと言えますが、海外で全てを行っている以上、その行為自体を取り締まれる法律がないので問題にしようがないのです。
それからもう一つ、無修正の有料アダルトサイトが存続できる理由には重要な後ろ盾があります。
普段何気なく利用しているので、あって当然になっているのですが、「クレジットカード決済」がそれです。
国際ブランドと呼ばれる「VISA」「MasterCard」「JCB」「AMERICAN EXPRESS(AMEX)」「Diners Club」の全部、もしくは一部が利用できるのですが、クレジット決済を行えるようになるには、厳重な審査に通る必要があります。
その商売が合法であることはもちろんのこと、カードブランドごとの厳しい規則を守っていないと審査は通りませんし、その後のチェックで違反があれば、すぐに提携を切られてしまうからです。
特にポルノコンテンツに対しては、各国の法律以上に厳しい内容になっています。
クレジット決済が行えると言うことは、サイト自体の存在を許されているようなものなのです。
あくまでサイト自体の違法性とコンテンツの内容を審査した結果ですので、運営方法や内容にまでは言及できませんが、当然契約者も存在して、所在も明らかと言うのは間違いないでしょう。
まとめると、日本国内の法律で考えるから無修正エロが問題になってしまいますが、本来考えないといけないのは、そのサイトの運営が法人所在国で違法かどうかと言う問題なのです。
実際に特にポルノが産業として成熟しているアメリカやオランダなどの国で合法であるから運営できているのであって、例えるなら、日本で許可されていない手術を、許可されている国に渡って行うのと同じことなのです。