「FC2」を実質的に運営していた?日本法人に捜索のメス

とうとう捜査機関が動きました。
「FC2動画」や「FC2ライブ」などのサービスで、公然わいせつや著作権侵害の温床になっていたFC2ですが、大阪にある日本の会社が運営を行っていたということで、公然わいせつ幇助の容疑で家宅捜索されたようです。

「FC2」運営か 性行為ライブ配信手助け容疑で大阪の会社を家宅捜索 京都府警
2014.9.30 10:09 [westナビ]

 わいせつな動画や著作権法違反にあたるテレビ番組などの映像が投稿される事件が相次いでいるインターネットの動画投稿サイト「FC2動画」をめぐり、京都府警などは30日、性行為のライブ配信を手助けしたとして、公然わいせつ幇助(ほうじょ)の疑いで、サイトを実質的に運営していたとみられる大阪市北区中之島のインターネット関連会社「ホームページシステム」など数カ所を家宅捜索した。

 府警は同社が、ブログサービスなども提供するFC2の日本側の実質的な運営者と見ており、社長らから詳しい事情を聴く方針。

 FC2動画をめぐっては、これまで全国の警察機関が一斉摘発を行ってきたが、動画投稿者らの立件にとどまっており、運営者側の強制捜査に乗り出すのは初めて。

 FC2は米国の法人が運営しているとされ、実態が明らかになっていなかったが、捜査関係者によると一連の事件の捜査の中で、大阪市北区中之島のダイビル本館に本社があるホームページシステム社が実質的に運営している可能性が高まったという。

 法人登記によると、同社は前身である有限会社が平成14年に設立され、20年に株式会社化。資本金は1億円で、インターネットを利用した情報提供サービスやサーバーの設置・管理などを行っているとされる。

 捜査関係者によると、同社の社長ら数名は、今年6月、FC2のライブ配信サービスで、大阪市北区豊崎の自称ライブチャット配信業の男(31)らが、性行為の映像をライブ配信するのは手助けした疑いが持たれている。

(略)
引用:MSN産経west

アメリカのネバダ州にある法人はペーパーカンパニーだと噂されていましたし、大阪で運営しているという噂も流れていましたが、今回、京都府警が動いたということは、かなりの裏付けが取れていると言うことでしょう。

さて、実際にこの大阪の会社さんが運営していたとしていたら、どのようなことが考えられるでしょう?
どのような管理体制で情報を取り扱っているのか、アメリカのFC2,Inc.との契約がどのような内容になっているのか、サーバーなどの契約をどこが行いどこから支払いをしているのかなど、状態によって変わってはきますが、想定されるケースをあげてみます。

  1. FC2サービスの縮小・閉鎖
  2. 会員サービスの一時停止
  3. ユーザー情報の流出による逮捕者の増加
  4. 出品者・配信者の媒体の移動

大きく分けるとこんな感じでしょうか?
それぞれが細分化できるのですが、大枠でちょっと解説します。

FC2サービスの縮小・閉鎖

あくまでFC2,Inc.さんのサイトであると考えれば、この件の直接的な影響としての閉鎖というのは考えにくいのですが、本業である広告部門が生きていれば収益は確保できると考えれば、犯罪の温床となっている「FC2動画」と「FC2ライブ」のサービス停止や、アダルト部門の閉鎖などはあり得るかなと思います。

問題が極大化した場合、企業イメージを守るために広告主が出稿を控えて利益が上がらなくなり、資金ショートからの倒産ということも考えられるのですが、さすがにそこまでは行かないかなと思います。
その場合、他社に転売した体を作って、イメージを変えることも考えられますね。

日本国内にとどまらないトップクラスのIT企業ですので、いくつかの部門を他国他社運営に変えてしまい、サービスを生き残らせることも考えると思います。
特にFC2ライブは大人気で取引高も多いサービスなので、今後の動向が気になります。

会員サービスの一時停止

証拠の保全のためにサーバーを抑えられた場合に起こりそうなことなのですが、外部からの改ざんをさせないために会員サービスが全て止められることが考えられます。
あまり情報がないので、このような場合にどのくらい利用できなくなるかは定かではないのですが、あり得ないことではないでしょう。
データをコピーするにしても膨大な数のサーバーとデータ量になるので、数日で終わるのかどうか。。。

米国内にサーバーを置いているのであれば、米国の裁判所命令が必要ですから、すぐすぐということはないと思います。

一時的に利用できなくなる程度であればいいのですが、サーバーに何か問題が発生した場合、完全に復旧できるのかどうかも怪しいですね。
そして、データのコピーが行われたならば、次の問題に発展します。

ユーザー情報の流出による逮捕者の増加

これが結構深刻な問題なのですが、FC2動画に違法に著作物をアップロードしたユーザー、わいせつ物をアップロードしたユーザー、FC2ライブで公然わいせつ配信を行ったユーザーは気が気じゃないことでしょう。

特にFC2ライブは大きなお金が動いていますし、縦横のつながりもありそうですので芋づる式に行かれる可能性が高いと思います。

でも、実はそれだけではありません。

FC2コンテンツマーケットに児童ポルノがアップロードされていた場合、それを購入したユーザーのリストまで入手できる訳です。
出品者は「18歳未満です」とか「児童ポルノ」ですなんて書くはずもありませんので、制服コスプレだと思っていた動画が、実はガチ児ポだったりすることも考えられます。
単純所持でも逮捕できてしまうことを考えれば、心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ユーザー個人に場を開いてお任せする商売のデメリットの部分になるのですが、そもそもその出品物は正当なものなのか、違法なものではないのかという判断を運営側は放棄しています。
全ての責任は出品者にあるというスタンスですから、運営側はユーザーを守る気はありません。あくまで「自己責任」です。当然、購入したユーザーへの対応も同じです。

実際、このような情報が入手できるのか、入手できたとしても証拠として利用できるのかは定かではありませんが、怪しげな動画をアップロードしたり購入したりしたユーザーさんは、ちょっとだけ気にかけたほうがいいかもしれません。

出品者・配信者の媒体の移動

グレー、もしくはブラックな状態でサービスを利用している方について、FC2ではリスクが高いと考えて当たり前だと思います。
家宅捜索が入ったのであれば、情報はほぼ丸裸になっていると思いますし、今後どころか今さえも危ういと考えるのが普通でしょう。

現状何もないとしてもリスクヘッジは必要ですから、FC2から他のサイトのサービス、できるだけFC2よりも安全なところに移動する方は多いと思います。

しかし、絶対的に安全と言える日本国内向けのユーザー参加型サイトがあるのかと言われたら疑問です。
犯罪行為の温床となる可能性が高いとなれば、今回のように警察は動くでしょう。
当たり前の話ですが、被害者がいれば警察は動かざるを得なくなります。
FC2さんも安易に考えていた訳ではないと思うのですが、それでも摘発されてしまうのですから、余程の経験がないと運用はむずかしいと思います。

どちらにしても、FC2に以前ほどの魅力はなくなるのではないでしょうか。
ライブ配信なんかを行ったばかりにこのような事態になってしまいましたが、悪いことは悪いこととして、正当に裁かれることを期待しています。